2019年10月03日 |
東大、機械学習を活用してゼオライト合成 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:東京大学 |
東京大学大学院工学研究科の大久保達也教授らの研究グループは3日、機械学習を活用したゼオライト合成に新たな理解を得たと発表した。 大規模なゼオライト合成のデータベースを構築し、機械学習や理論計算等の計算化学を用いたアプローチにより、材料合成条件の類似性と、結晶化した材料の構造の類似性との間に関連性があることを導き出した。 ゼオライトなど準安定相として形成される材料は、その生成過程が速度論的な要因の影響を強く受けるため、目的に応じた最適な構造を有する材料を選択的に結晶化させることは困難と考えられてきた。 大久保教授は、当時助教のWatcharop Chaikittisilp氏(現、物質・材料研究機構)らと共同で、大規模なゼオライト合成のデータベースを構築し、材料合成条件の類似性と、結晶化した材料の構造の類似性との間に関連性があることを突き止めた。これまで困難だった熱力学的に準安定相として得られる材料の合成の理解にも広く貢献するものと期待される。 研究の詳細は英国 Nature Publishing Group発行の「Nature Communications」に10月1日付で掲載された。 |