2019年11月11日
AGC、米国・欧州でバイオ医薬品生産設備 増強
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:AGC

AGC(旭硝子)は11日、同社のバイオ医薬品CDMO(製造受託)事業子会社である、AGC Biologics社(本社:米国)が米国および欧州の生産拠点増強を決めたと発表した。

総額約20億円をかけて、米国シアトル工場に500リットル動物細胞バイオリアクターを1基増設するほか、欧州コペンハーゲン工場に精製ラインを新設する。米国設備は2020年4月、欧州は同年10月稼働開始予定。

同社は、バイオ医薬品CDMO事業を含むライフサイエンス事業を戦略事業と位置付け、2025年に1000億円以上の売上をめざしてきた。

2016年にBiomeva社(ドイツ)、2017年にCMC Biologics社(米国)を買収し、欧米での事業拠点を確保した。その後も積極的に設備投資を行ってきた。

バイオ医薬品市場は年間8%以上の成長をみせているが、同社の受託件数はそれを上回る勢いで増加している。

米国シアトル工場では、動物細胞シングルユース仕様の500リットル・バイオリアクターを1基増設し、バイオ医薬品の製造・開発受託規模拡大を図る。欧州では精製ラインの新設により、生産効率を1.5倍向上させるほか、製造プロセス、分析手法を開発する研究施設を拡張する計画だ。