2019年11月12日
九大など、ペロブスカイトLEDの発光効率4倍に
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九州大学 最先端有機光エレクトロニクス研究センターの安達千波矢教授をはじめ京都大学化学研究所などの研究グループは12日、適切な有機材料を選択することで、擬二次元ペロブスカイトLEDの発光効率を約4倍に向上させることに成功したと発表した。

ペロブスカイトは、太陽電池の光吸収材料として注目を集めており、その光電変換効率はシリコン太陽電池に匹敵する25.2パーセントに達する。発光ダイオード(LED)の発光材料としても有望視されている。

ペロブスカイト薄膜は簡単に作製でき、色純度が高い発光を示す。そのためペロブスカイトLEDは低コスト・高色純度な次世代型ディスプレイ用途として期待されている。

この手法を用いれば、ペロブスカイトLEDの発光効率を大幅に向上させることができるため、ディスプレイ産業分野に大きなインパクトがある。

さらにペロブスカイトからのレーザー発振特性の向上も期待でき、医療や通信分野にも貢献できる。

科学技術振興機構(JST) ERATO「安達分子エキシトン工学プロジェクト」の一環。

研究成果は、2019年11月12日(日本時間)に「Nature Photonics」誌でオンライン公開される予定。


ニュースリリース
https://www.jst.go.jp/pr/announce/20191112/index.html