2019年11月27日 |
AGC、素材開発現場にAR技術 試験採用 |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:AGC |
AGCは27日、素材の開発現場にAR(拡張現実の意味)を理念に掲げるスタートアップ、KAKUCHO(本社:東京都渋谷区、竹本泰輔社長)がもつ「web AR」を試験使用すると発表した。 AGCで素材の組成開発を担う材料融合研究所と、素材の生産プロセス・設備開発を担当する生産技術部が12月から開発現場に導入し、開発のスピードアップを図る。 素材の開発にはふつう、組成開発から生産プロセス、設備開発まで事業化に長い年月を要する。とくに設備開発の場合は、同じ図面や仕様を共有していても関係者間で現物イメージに乖離が生じやすい。AGCはこの課題を解決する手段の1つとして、AR 技術に着目した。 「web AR」は専用のアプリが必要でなく、web ブラウザ上でAR を簡単に使用できる。事前にURLを共有しておけば、スマートフォンやタブレットなどのデバイスをかざすことで、開発設備をそのままの形状・サイズ感で現場風景に重ね合わせて表示できる。 図面や仕様を共有するだけでは正確に伝えることができなかった、現場のレイアウト・作業性・安全性等を設備導入前に明らかにすることが可能となる。AGCは今後、素材開発全体のスピードアップにつなげていく方針だ。 <用語の解説> ■AR について AR(Augmented Reality の略)とは一般的に拡張現実と訳されている。物体検知、空間認識、顔認識などの画像認識を通して、現実環境をコンピューターにより拡張する技術のことで、建設現場や工場などの作業現場での活用や、自動運転への応用など、ビジネスの様々なシーンで活用が進んでいる。 ニュースリリース参照 https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1574833318.pdf |