2019年12月02日
カネカ、脳動脈瘤塞栓コイルの新製品を発売
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:カネカ

医学界では、脳動脈の破裂予防方法として、塞栓コイルを使用する血管内治療が注目されているが、カネカは2日、脳動脈瘤塞栓コイルの新製品として「i-ED コイル」(製品名)を開発、国内販売を開始したと発表した。 米国食品医薬品局(FDA)にも承認申請中で、2023年にはグローバルでの売上高100億円をめざす。

脳動脈瘤とは、脳の動脈に発生するこぶのことで、破裂するとくも膜下出血を発症する。くも膜下出血は致死率が高く極めて危険。治療法にはいくつかの外科手術的な方法があるが、最近は体への負担が少ないことから塞栓コイルを使う血管内治療法が多く採用されている。

カネカが今回開発したのは、塞栓コイルの原材料になる金属線の太さを最適化し、コイルの柔軟性を世界最高レベルに高めた製品。これにより、動脈瘤内にコイルをより高密度に詰められ、不規則な形状のぶこにも対応しやすくなった。 高齢化の進行、糖尿病、高血圧などの生活習慣病の増加によって、患者数はさらに増えると予想されているが、同製品による治療効果の向上が期待される。


ニュースリリース参照
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1575260643.pdf