2002年03月20日 |
香西日化協会長「化学業界の景気に底打ち感」 |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:住友化学、日本化学工業協会 |
日本化学工業協会の香西昭夫会長(住友化学会長)は、20日の定例会見で「化学業界は輸出市場に動きが出てきたし、国内景気にも下げ止まりの兆しが見られる。どうやら底が見えた感じだ」と、長く続いた低迷に初めて“底打ち”を宣言した。 同協会がまとめた、最近の経済動向分析によると「化学品は2000年後半から基礎化学品を中心に生産の減少が続き、在庫もなお高水準だが、輸出は昨年秋から増加傾向に転じている。化学品全体の生産減も、製造業全体の生産減に比べて緩やかで、経常利益の落ち込みも製造業と比べて軽微だ」と、明るさが見られる内容となっている。 香西会長は「化学業界はなにも輸出にばかりに頼っているわけではないが、シンガポールをはじめ東南アジア各国でマーケットが上向いてきた。中国も高度成長が続いている。国内景気も為替や株価の動きを見ると一息ついた感じだ」と語った。 だがそのあと同会長は「企業経営の立場からいうと、ここで気は抜けない。国際環境は変化が激しい。そうした変化に対応した経営システムや方向づけは必要だし、おのための企業努力は続けていかないといけない」と“企業努力”の必要を強調した。 |