2002年03月20日 |
汎用4樹脂の出荷、2月も軒並み前年を下回る |
内需の不振が響く、輸出もLD以外は引き続き縮小 |
【カテゴリー】:実績/統計 【関連企業・団体】:経済産業省、エクソンモービル |
汎用4樹脂(ポリオレフィン3樹脂とポリスチレン)の2月の出荷数量は、内需の不振が響いて引き続き4樹脂全てが前年同月の実績を下回った。輸出もLDPEを除く3樹脂が依然として前年同月割れとなっている。中間ラップとはいえ、全体に、経済産業省が昨年末にまとめた今年上期の需要見通しをかなり下回るレベルといえる。 これら4樹脂の2月の出荷のうちの国内向け出荷量は、PSの7%減を筆頭にLDPEとHDPEがともに5%減、そしてPPも2%減と軒並みマイナス成長となっている。4樹脂全ての内需の前年同月割れはこれで ヵ月連続となった。4樹脂とも包装関連品種の不振が特に大きく影響したようだ。 一方の輸出は、LDPEだけが前年を上回っており、しかも伸び率が25%と極めて高い点が目を引く。ただしこれは、シンガポールのエクソンモービルのPEスイングプラントのトラブルに伴って発生した一時的な供給ショートによるものと見られる。他の3樹脂はいずれも前年割れで、HDPEとPPはともに2けたの縮小率となっている。これは、1月から2月にかけての中国等のオファー価格が日本各社の希望価格を大きく下回っていたことによる現象と見てよさそう。 汎用4樹脂の2月の生産と出荷実績は次の通り。かっこ内は前年同月比。 [LDPE] ▽生産 =147,700トン( 99%) ▽内需 =119,800トン( 95%) ▽輸出 = 21,800トン(125%) ▽出荷計=141,600トン( 98%) ▽在庫 =369,700トン(106%) [HDPE] ▽生産 =102,500トン(100%) ▽内需 = 72,900トン( 95%) ▽輸出 = 15,700トン( 81%) ▽出荷計= 88,500トン( 92%) ▽在庫 =255,300トン(119%) [PP] ▽生産 =197,700トン( 88%) ▽内需 =193,800トン( 98%) ▽輸出 = 22,700トン( 87%) ▽出荷計=216,500トン( 97%) ▽在庫 =518,100トン( 94%) [PS] ▽生産 = 82,000トン( 95%) ▽内需 = 67,600トン( 93%) ▽輸出 = 13,300トン( 93%) ▽出荷計= 81,000トン( 93%) ▽在庫 =116,600トン( 91%) |