2020年02月12日

昭電、球状アルミナ品質向上へ AI画像システム開発

【カテゴリー】：新製品/新技術 【関連企業・団体】：昭和電工

昭和電工は12日、AI開発ベンチャーのBLUE TAG（本社：東京都台東区、渋谷純一社長）と共同で、AIを用いた球状アルミナの画像解析システムを開発したと発表した。4月から生産ラインに活用する。 球状アルミナは原料を熔融し表面張力を利用して球状にした、直径数μm～70μmサイズの粒子で、流動性や充填性に優れていることから、電子部品の放熱シート等の充填材やブラスト材等に使用されている。 工場の生産現場ではこれまで、運転員が光学顕微鏡を使い、球状不良の有無を目視判定していた。粒子状態などの把握は運転員の経験に基づくところが大きく、生産性向上や品質安定化には活用できなかった。 このため、従来困難だった熟練運転員の経験知を可視化し、数値化したデータを迅速に生産工程へフィードバックして品質安定化につなげようと、今回、AI による画像解析システムを開発した。 テストした結果、約20秒で熟練運転員と同等レベルの判定ができ、十分な判定能力を有することを確認した。また、再学習に向けたデータ構築機能を併せ持つため、今後さらに判定精度の向上が可能なことも分かった。 同社は引き続き同システムを活用することで品質・生産性の向上を図っていく方針だ。 ＜ニュースリリース参照＞ https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1581491131.pdf