2020年02月27日 |
積水と住化、ごみ原料にプラ再生システム構築へ |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:住友化学、積水化学工業 |
積水化学工業と住友化学の両社は27日、ごみを原料にポリオレフィンを製造する技術の社会実装に向けて協力関係を構築すると発表した。ごみをエタノールに変換する技術を開発した積水と、ポリオレフィンの製造技術を有する住友化学が協力することで、ごみをポリオレフィンにケミカルリサイクルするサーキュラーエコノミーの取り組みを推進する。 積水化学はごみからエタノール製造し、住友化学はそのエタノールを原料にポリオレフィンをそれぞれ2022年度から試験的に生産開始する。25年度には本格上市を目指す。 日本で排出される可燃性ごみは年間約6,000万トン、そのエネルギー量はカロリー換算で約200兆kcalに達する。これらの量は日本でプラスチック素材を生産するのに用いられる化石資源の量(年間約3,000 万トン)およびカロリー換算したエネルギー量(約150 兆kcal)に比べて大きいにもかかわらず、その再利用は一部にとどまり、多くは焼却・埋立処分されている。 積水化学は17年12月、米国ランザテック社と協力して、ごみ処理施設のごみを分別せず、そのまま一酸化炭素と水素にガス化し、微生物を使ってこのガスをエタノールに変換する技術の開発に成功した。一方、住友化学はごみ由来のエタノールを原料とし、エチレンを経てポリオレフィンを製造する技術を開発する。 両社は協力して、“ごみ”を原料にポリオレフィンを製造するサーキュラーエコノミーを確立し、化石資源の使用量削減と、ごみ焼却時に発生するCO2排出量を削減し持続可能な社会の構築に貢献する。 ニュースリリース https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1582769320.pdf |