2020年02月27日
三井化学、和歌山の海洋環境保全活動を支援
【カテゴリー】:環境/安全
【関連企業・団体】:三井化学

三井化学は27日、海洋環境保全の一環として、海草のアマモの再生に、「バイオセメント」と微生物を利用して取り組む和歌山工専の楠部真宗准教授(生物応用化学科)らに、原料となる尿素と、セメント固化に向けた大量培養技術を提供したと発表した。

楠部准教授らは水生生物の産卵場所や幼稚仔魚の成育の場となるアマモ(海草の一種)場を再生するため、和歌山県方杭(かたくい)海岸でフィールド試験を実施しており、成果が期待されている。

楠部准教授らが開発 した バイオセメントは、微生物の尿素の代謝を利用して砂を固化させたもので、海水中で徐々に崩壊する性質をもつ。バイオセメントにアマモ種子を埋包して海底に沈設すれば、アマモの成長に合わせてセメントが崩壊し、もとの環境に戻る。このため外部環境から異物を持ち込まず、環境負荷をかけない海洋環境保全を実現することができる。

微生物の大量培養に使用されたバイオエンジベンチは、三井化学の茂原研究・開発センター(千葉県茂原市)にあるパイロットレベルの培養設備で培養した。


ニュースリリース
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1582781360.pdf