2020年03月02日 | |
三洋化・APB「全樹脂電池」福井に工場用地取得 | |
【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:三洋化成 |
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三洋化成工業は2日、次世代型リチウムイオン電池「全樹脂電池」を開発、量産化をめざす子会社のAPB(本社:東京都千代田区、堀江英明社長)が、福井県越前市に工場用地及び建物を取得したと発表した。世界初となる全樹脂電池の商業化に本格着手する。 「全樹脂電池」とは、電極を含め全てを樹脂で形成したリチウムイオン2次電池のこと。現在注目されている全個体電池が電解質を液体から固体にしたのに対し、全樹脂電池は全てを樹脂化した。 基本的工程がロール・ツー・ロール方式のため生産性が高く、従来工程では必要だった乾燥工程がゲルを使う方式のため不要となる。処理速度を2~4倍高めた。原料樹脂には三洋化成が界面活性制御技術によって新開発した樹脂を用いる。電池の製造が容易で、低コストで生産できる、安全性が高く、高エネルギー密度化が可能などの特長がある。リサイクルも容易だ。 APBは2018年、独自に全樹脂電池技術を考案・開発した、堀江英明氏が量産体制を確立するために設立したスタートアップ企業。19年三洋化成工業が出資し、子会社化した。 【工場建設計画の概要】 ◇名称 :APB 福井工場(仮称) ◇所在地:福井県越前市庄田町 ◇敷地面積:約23,733 ㎡ ◇延床面積:約8,628 ㎡ ◇事業内容:全樹脂電池の設計、製造 ◇操業開始予定:2021年 |