2002年03月20日
PE・PPの包装Gの出荷、2月は一段と不振
コンテナー・パレット用は逆に好調続く
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 ポリオレフィンの包装・容器関連品種の出荷量は2月も軒並み前年同月の実績を下回った。しかも、前年同月に対する縮小率は全体に一段と拡大する傾向をたどっている。フィルムなど包装・容器関連グレードはもともとポリオレフィンの中核的存在で、全体に占める構成比が最も高い品種だけに軽視できない事態といえる。
 
 各樹脂の包装・容器関連グレードの2月の出荷量を前年同月に比較すると、LDPEの一般フィルム用が6%減、同樹脂のラミネート用が8%減、HDPEのフィルム用が4%減、同樹脂の中空成形用が9%減、PPのフィルム用も同じく9%減--などとなっている。過去数ヵ月続いている対前年同月割れをさらに上回る縮小率だ。この中でも特に不振が目立つのは、高圧法低密度ポリエチレン(HP-LDPE)によるフィルムグレードである。前年同月を14%下回っている。これには、家電包装の縮小と、この数年大幅増を遂げてきたIT関連製品向けの包装の急激な需要減が大きく影響しているようだ。
 全体の不振の要因としては、製品輸入の拡大、容器包装リサイクル法の本格施行に伴うダウンゲージの進行なども挙げられそう。
 
 こうした一方で、PPとHDPEによるパレット・コンテナー用品種の出荷は月も好調であった。PPのパレット・コンテナー用は前年同月を5%上回り、HDPEの同品種も2%増となっている。プラスチック製品の持つ衛生面での強みが広く市場に認識され始めたことと木材資源保護機運の高まりが追い風となっているようだ。