2020年03月11日 |
東北大、世界初・高安動脈炎病因のタンパク質同定 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:東北大学 |
国の指定難病である高安(たかやす)動脈炎は、大動脈を含む大きな血管に炎症が生じ、血管が狭くなったり詰まるなどして血流が悪くなる原因不明の疾患。何らかの原因で活性化された免疫応答が自身の血管の細胞を攻撃してしまう自己免疫により血管炎が持続すると考えられている。 東北大学大学院医学系の張替秀郎教授(血液・免疫学)らのグループは10日、高安動脈炎における自己免疫の標的となる主要な2つのタンパク質を世界で初めて明らかにしたと発表した。 高安動脈炎ではこれらのタンパク質に対する自己抗体が産生され、血管の炎症を持続させていることが分かった。自己抗体の1つが高安動脈炎に合併して起こる潰瘍性大腸炎でも認められた。 今後、高安動脈炎の病態の解明や臨床検査への応用、治療法の開発に貢献すると期待される。 研究成果は、3月9日(日本時間)「Nature Communications誌」(電子版)に掲載された。 |