2020年03月23日 |
NEDOなど、世界最高出力のレーザー発振器 開発 |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:NEDO |
NEDOは19日、次世代レーザー技術のスタートアップである、ペクトロニクス(本社:大阪府吹田市、岡田穣治社長)と共同で、波長266nmの深紫外ピコ秒(1兆分の21秒)パルスレーザー発振器で世界最高クラスとなる出力8Wの発振器を開発したと発表した。 レーザー加工は、非接触という特長を生かして、金属や樹脂、脆性材料などのあらゆる材料に対して機械加工や放電加工では困難な精密加工が可能だ。特に、深紫外ピコ秒パルスレーザーは「深紫外」と「ピコ秒」の二つの特徴を持つため、ほとんどの材料に対して高い吸収特性を有し、集光径を小さくすることができる。既存のレーザーでは難しかった樹脂、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)、ガラスなどの難加工材料に対する微細加工も容易だ。 従来、深紫外ピコ秒パルスレーザー発振器は、波長変換効率が低く、高出力化が困難だったが、今回、近赤外レーザー発生技術と高効率波長変換技術の開発によってその課題を解決し出力向上を実現した。 今後は、生産性と高品位加工性の向上を両立できるレーザー加工ツールとして、電子部品、電気自動車、航空・宇宙などの産業で部品および素材加工への活用が期待される。 スペクトロニクスは3月23日から、パルス幅が15ピコ秒以下の深紫外短パルスレーザー発振器として販売を開始する。 ニュースリリース https://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_101295.html |