2020年03月24日 |
デンカ、新型コロナ検査キット、1年内にも量産化へ |
【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:デンカ |
新型コロナウイルスの感染が拡大するなか、「簡易検査キット」の開発を急ぐデンカ生研(本社:東京都中央区、高橋英喜社長)は24日、国立感染症研究所と新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の診断法開発に関する共同研究契約を締結したと発表した。 同社は現在、AMED(国立研究開発法人日本医療研究開発機構)の研究班への参画を通じて、必要な抗体と抗原を国立感染症研究所より分与を受け、イムノクロマト法による簡易検査キットの開発を進めている。 ふつう、簡易検査キットの製造販売承認を取得するまでには最短でも1年半から2年を要するが、同社は開発を早めるため関係官庁や公的機関、国内外の研究機関の協力を得ながら、2~3カ月内に試作品を完成させ、1年以内に国内薬事承認を取得する計画。最大1日10万検査分の量産体制構築を目指している。 さらに、ELISA 法や遺伝子診断法を含め、イムノクロマト法による抗原検出以外の診断方法も同時に検討中という。 同社が昨年9月に株式を33.4%取得した台湾 PlexBio 社では、新型コロナウイルスとその他の呼吸器感染症関連ウイルスの有無を同時に測定する検出法を開発中で、すでに試作品が完成している。今後実用化に向けた検証を行うが、日本での展開も検討しているという。 <用語の解説> ◆イムノクロマト法とは、セルロース膜上を被検体が試薬を溶解しながらゆっくりと流れる性質(毛細管現象)を応用した免疫測定法。目視判定による定性反応が可能である、装置を必要としない(一部読み取り必要)などのメリットがある。 ニュースリリース参照 https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1585025127.pdf |