2020年04月16日
東北大、幼虫細胞の変化を速めるメカニズム解明
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:なし

 東北大学大学院の倉永英里奈教授(生命科学研究科)らの研究グループは15日、幼虫の細胞が成虫の細胞に入れ替わるスピードを調節する仕組みを世界で初めて解明したと発表した。
 
 昆虫が幼虫に変わる際、細胞が入れ替わることは知られていたが、入れ替えのスピードを調節する仕組みは明らかになっていなかった。
 
 東北大学の研究グループは、この過程の一部始終を生きたまま詳しく観察し、幼虫細胞の物質の取り込み活性が時間が経つにつれて徐々に弱まり、それによって細胞の除去が促されることを明らかにした。同研究は、変態において細胞の入れ替えのスピードを速める仕組みを明らかにした世界初の例で、がん細胞などの不要な細胞の除去を促すような新規の医療技術の開発に発展することが期待される。

 研究は、文部科学省研究費補助金、(国研)科学技術振興機構、(公財)アステラス病態代謝研究会の支援を得て行った。

 研究成果は4月14日付でDevelopment誌に掲載された。

ニュースリリース
https://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv-press20200413_01web_speed.pdf