2020年04月20日 | |
VEC・横田会長「新型コロナ、需要に下振れリスク」 | |
【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:塩ビ工業・環境協会 |
|
新型コロナウイルスの感染拡大が、化学産業界にどのような影響を与えるかが注目される中、塩ビ工業・環境協会(VEC)の横田浩会長(トクヤマ社長)は20日、「新型コロナウイルスの感染拡大は、塩ビ樹脂(PVC)の需要を押し下げる下振れリスク要因となる」との見方を示した。同日予定していた記者会見が中止となり、代わりにメールでコメントを発表した。 同会長はまず、2020年度のPVCの需要見通しについて、「オリンピック関連の施設整備に一区切りつき、建設会社の工事が進むものと期待していた。半導体関連の需要も動きはじめていた」と、ほぼ前年度並み(169万トン)水準を見込んでいたが、新型コロナウイルスの流行という思わぬ事態が発生した。 「新型コロナウイルスの感染拡大で、緊急事態宣言が出されたエリアでは、現場作業員の安全確保の観点から工事中断の動きが出はじめている。終息の時期も見通せない。塩ビ需要押し下げの最大リスク要因となっている」と強い懸念を示した。 また、海外の動向に注目し「最大の塩ビ輸入国であるインドでロックダウン(封鎖)が実施され、その期間も延長されているが、(今は)ロックダウン後の生産再開を見越した発注が再開され、徐々に輸出市場に動きが出てきた」と述べた。 塩ビ樹脂は本来、インフラ整備をはじめ一般社会生活とは不可分。それだけに「安定供給には万全を期して臨む」と言い切り、「今後も飛沫感染を防止するため、塩ビフィルムなどを通して社会に貢献していきたい」と力を込めた。 |