2020年05月14日
AGC、デンマーク社から新型コロナワクチン候補製造受託
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:AGC

 AGCは14日、同社CDMO(製造受託・開発代行)事業子会社であるAGC Biologics社(本社:米国)が、デンマークのAdaptVac社から、新型コロナウィルス向けワクチン候補の製造を受託したと発表した。ワクチンは、2020年後半の臨床試験開始をめざしてAdaptVac社が開発してきた。

 AdaptVac社は、新型コロナウィルス感染拡大防止のためのEUのコンソーシアム「PREVENT-nCoV」のメンバーで、新型コロナウィルス向けワクチンの開発に取り組んできた。同社の有するウィルス様粒子(VLP)技術は、高い安全性と有効性を持ち、新型コロナウィルスの感染から人体を保護する有効なワクチン候補として注目されている。

 AGCの事業子会社、AGC Biologics社は、動物細胞と微生物を生産に用い、プロセス開発、スケールアップ、治験段階から商用医薬品原薬の製造に至るまで、様々な高付加価値サービスを提供している。今回、同社のグローバルで統一された高水準の品質・サービス力を評価され、新型コロナウィルス向けワクチンの製造パートナーとして選定された。

 AGCグループは、製薬会社の新型コロナウィルスワクチン製造を担うことで、新型コロナウィルスの感染拡大の抑止や流行の終息に貢献する。

<用語の解説>
◆ウィルス様粒子(VLP)とは :ウィルスと同様の構造を持つことから、ワクチンとしての高い免疫獲得効果が期待され、かつ体内でウィルスの増殖がなく安全性に優れるため、有望なワクチン技術として注目されている。


AdaptVac社から新型コロナウィルス向けワクチン候補の製造を受託
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file2_1589437708.pdf