2020年05月26日
富士フィルム、リポソーム製剤開発で米メルクと提携
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:富士フイルム

富士フイルムは26日、薬剤を患部に届けるドラッグ・デリバリー・システム(DDS)技術を応用したリポソーム製剤の臨床開発を加速させるため、米国メルク社と提携すると発表した。

同社が開発中のリポソーム製剤「FF-10832」と、米メルク社の抗PD-1抗体「キイトルーダ」(一般名:ペムブロリズマブ)の併用療法を評価する臨床試験の実施で契約締結した。

同契約に基づき、両社は進行性固形がんを対象に「FF-10832」と「キイトルーダ」の併用療法を評価する臨床試験を2020年度中に米国で開始する計画である。

リポソーム製剤は、細胞膜や生体膜の構成成分をカプセル状にした微粒子(リポソーム)の中に薬剤を内包した製剤で、有効成分を効率的に患部に届け薬効を高めると期待されている。
「FF-10832」は、膵臓がんなどを適応症とする抗がん剤「ゲムシタビン」を内包したもので、現在、米国で進行性固形がんを対象に臨床第1相試験を実施中だ。


ニュースリリース

リポソーム製剤の臨床開発の加速に向けて米メルク社と提携
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1590472666.pdf

Fujifilm collaborates with Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file2_1590472666.pdf