2020年06月05日 |
東大、「動く分子」を世界最高速ビデオ撮影 |
【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:東京大学 |
「分子の動きは目に見えないほど速い」といわれるが、東京大学大学院の中村栄一特別教授(理学系研究科)らの研究グループは5日、バージニア工科大学・九州大学と共同で、分子の動きを1600枚/秒という世界最速スピードでビデオ映像に記録することに成功したと発表した。 分子の動きを、素早く瞬間を見逃さずにとらえるには、ただ高速で撮影するだけでなく、連続撮影が必須となる。これまでは一秒に20枚程度が最速だったが、中村教授らは今回、高速原子間力顕微鏡(AFM)を使い、毎秒1600枚という世界最速の速さでとらえた。 分子動画のこれまでの最高速度を100倍程度上回り、かつ0.01ナノメートル(1000億分の1メートル)の分子位置の決定精度を実現した。 さらに、研究は確率論的に動き回る原子や分子のイメージングという究極の目標に向けて進める。これまで時間や空間の中に埋もれていた、さまざまな化学現象の詳細も解明できると期待される。 同研究成果は、6月4日に日本化学会欧文誌「Bulletin of the Chemical Society of Japan」のオンライン版に掲載された。 ニュースリリース参照 https://www.jst.go.jp/pr/announce/20200604/index.html |