2020年06月09日 |
東医歯大など、日本人21万人の遺伝的特徴を解明 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:理化学研究所、東京医科歯科大学 |
理研、東京大、東医歯大、岩手医大などの共同研究グループは9日、バイオバンク・ジャパン(BBJ)のゲノムデータを用いて、日本人約21万人のゲノム解析を行い、27疾患に関わる320の遺伝的変異を同定したと発表した。 このうち重要な遺伝的バリアントについて、国立がん研究センターバイオバンクや国立長寿医療研究センターなどの協力を得て再現性を確認した。同研究は東北メディカル・メガバンク計画、JPHC研究(多目的コホート研究)、J-MICC研究と共同で実施した。 同研究成果は、疾患の病態の理解、疾患発症リスクの民族差の理解、個々人の遺伝子情報に基づく個別化医療の発展に貢献すると期待できる。 共同研究グループは、42疾患を対象とした東アジアにおける最大規模のゲノムワイド関連解析(GWAS)を実施し、320の遺伝的変異を同定した。そのうち25変異は、欧米での研究では検出されなかった新しい変異であり、虚血性心疾患や肺がん、ケロイドなどに関連する遺伝子のタンパク質のアミノ酸配列を変える変異が含まれていた。 また、このGWASの解析結果と転写因子の結合部位を統合する解析を実施し、疾患発症に関与する転写因子と疾患の378の組み合わせを同定した。 本研究は、科学雑誌「Nature Genetics」オンライン版(日本時間6月9日)に掲載される。 ニュースリリース参照 https://www.riken.jp/press/2020/20200609_1/index.html |