2020年06月11日
東北大、「視野安定と脳の情報処理機能」解明
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:東北大学

ものを見るときの視線や視覚などを研究している、東北大学の塩入諭教授(電気通信研究所)らの研究グループはこのほど、視野安定をもたらす脳の情報処理機構について、新たな事実を発見したと発表した。

視線を動かすたびに網膜に映る像は大きく変化するが、ふつうはその変化を感じることなく止まって見える。視線が移動する前と後で、見ているものが少し動いたときそれに気づかない「位置変化に対するサッカード抑制」と呼ばれる現象を調べることにより、この謎に迫ることができる。

視線移動の前後の視覚像の位置変化が見にくくなる現象、サッカード抑制が、視野安定の謎に迫る鍵になる。

研究グループは今回、見やすい視覚刺激ほど動きが見にくいという逆説的な結果を発見し、視野安定のための脳の情報処理の重要な特徴を明らかにした。

研究の詳細は、オープンアクセス科学誌「Scientific Reports」(6月9日付)に掲載された。


ニュースリリース参照
https://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv-press20200605_03web_shiya.pdf