2020年06月18日 |
住友化学の樹脂製蓄熱材、建材メーカー採用 |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:住友化学 |
住友化学は18日、同社の樹脂製蓄熱材「ヒートレージ」が、このほど、建材メーカーのシート状潜熱蓄熱建材に採用されたと発表した。「ヒートレージ」製品が社会実装されるのは今回が初めて。 「ヒートレージ」は相変化を利用して、20~50℃の範囲内の特定温度域で熱の出し入れをするように設計された樹脂で、押出や射出、紡糸などの成形加工がしやすい。また、成形加工しても蓄熱する温度域で固体の形状を維持できる。従来の低分子系蓄熱材のように漏洩問題がなく、アルミパックやプラスチック、カプセルなどの容器に封入する必要がない。 ふつう潜熱蓄熱建材は、夏季には、日中の屋根面の表面温度が、外気温に対して非常に高温になり、室内温度の上昇につながる。また一度室内空間に入った熱は夜間も逃げにくいといった課題がある。 同社は、日本家屋の弱点といえる夏季の屋根の熱遮断能力不足を克服する材料として「ヒートレージ」が活用できないかと、建材メーカーと共同で検討してきた。 その結果、屋根材料の発泡プラスチック系断熱材の中間に配置することで、夏季日射ピーク時には室内侵入熱を大幅に削減する効果があり、さらに一日を通して、冷房負荷の軽減と省エネルギー効果が得られることを確認し、今回の建材メーカーの採用となった。 ニュースリリース https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1592452863.pdf |