2020年06月19日
NEDO「セメント工場のCO再資源化」 技術開発に着手
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:NEDO

NEDOは18日、セメント製造プロセスで排出されるCO2を再資源化し、セメント原料や土木資材として再利用する技術の開発に向けた実証試験に着手すると発表した。助成先として太平洋セメントを採択した。

セメント工場で1日当たり10トン規模のCO2を分離・回収する実証試験を実施する。同事業により、最適なCO2分離・回収システムや、CO2を原料とする製造プロセス「カーボンリサイクル」技術を確立し、2030年度までの実用化および国内のセメント工場への導入を目指す。事業期間は2020~21年度の2年間。予算は16.5億円。

セメント工場内にCO2分離・回収実証設備を設置し、キルン排ガス中から1日当たり10トンのCO2を分離・回収するもので、セメント工場でこの規模のCO2を分離・回収する実証試験は国内で初めて。

また分離・回収したCO2は廃コンクリートや生コンクリートスラッジを用いて炭酸塩として固定化し、セメント原料や道路舗装用の路盤材などの土木資材として再資源化する要素技術を開発する。

同事業により、セメント工場に最適なCO2分離・回収システムや、CO2を原料とする「カーボンリサイクル」技術を確立し、2030年度までに国内のセメント工場への導入を目指す。