2020年06月23日
三井化学、体温感知の自己粘着シート開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:三井化学

三井化学は23日、ヒトの体温を感知して、自己粘着を発現する体温感知自己粘着シートを開発、マーケティングを開始したと発表した。

自己粘着性とは、人肌ほどの温度で自然にぴったり貼りつく物性のこと。糊を使わずシートそのものを人肌に加温することでシート同士が引っ付くため、接着面に糊残りの心配がなく衛生的。はがせば何度でも繰り返し使用できる。また素材自体が透明性を有するため、商品のデザイン性・意匠性の向上に貢献できる。

ターゲット分野として、一つには面ファスナーの代替がある。このシートを使用することで、面ファスナーに特有の難点とされる接着面への糸屑などのゴミ付着問題が解消する。破損や着脱の際の「バリバリ」といった音も出ない。厚みも面ファスナーと比べてより薄く仕上がるので商品のデザイン性が向上する。

また、この新素材は、人肌で温めることで柔らかくカラダにフィットする性質を有している。
同社はこうした特長を生かして、衣料(インナー、シューズ、スポーツ、アウトドア等)・服飾雑貨(腕時計のベルト、眼鏡、ベルト、玩具等)、医療・介護用品(サポーター、バンド、防護服、フェイスマスク等)と、各産業分野で“固定部材”として広く利用できると、今後の市場展開に期待している。


ニュースリリース
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1592892119.pdf