2002年03月19日 |
三菱化学、活性炭事業で「カルゴン」と事業統合へ |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:三菱化学 |
三菱化学は19日、米国Calgon Carbon Corporation(米国ペンシルバニア州ピッツバーグ市、以下「カルゴンカーボン」)と日本国内の活性炭事業を対象とした合弁会社設立について検討することで合意したと発表した。 2002年7月1日をめどに、カルゴンカーボンの日本法人である東洋カルゴン(本社:東京都港区、眞野利男社長)が行っている事業と、三菱化学の活性炭事業を統合した合弁会社の設立の検討する。また、アジア全域の活性炭事業についても共同運営することについて合意している。具体的な内容は、2003年をめどに協議決定する。 三菱化学は、日本市場を中心に、水処理用途の活性炭を基盤として、技術開発から生産・販売まで一貫した事業展開を図ってきた。さらに、今後の収益の柱とすべく、気相用途の活性炭(排気ガスの脱硫脱硝用、ダイオキシン吸着用など)に注力している。 カルゴンカーボンは、世界最大規模の活性炭メーカーで、活性炭の再生並びに環境浄化システム機器の販売及びサービス事業を行っており、日本市場では東洋カルゴンを通じて事業を展開している。 活性炭を取り巻く環境は、供給過剰状態が継続する中、競争が激化しているが、一方では、環境浄化関連の需要が本格化する動きもあり、今後の成長も期待されている。こうした中、アジア地域でのパートナーを探していたカルゴンカーボンと、活性炭単体事業からの転換を進めてきた三菱化学と考えが一致し、事業統合の検討で合意した。 カルゴンカーボン、東洋カルゴン及び統合新社の概要は次のとおり。 1.本社所在地 :400 Calgon Carbon Drive Pittsburgh, Pennsylvania 15205 U.S.A. 2.事業概要 :活性炭の製造・販売、活性炭再生を含むサービス、機器製品の設計・製造・販売、民生用活性炭関連製品の製造・販売 3.設立 :1940年(現カルゴンカーボンは1985年) 4.資本金 :63,826千ドル 5.総資産 :339,640千ドル 6.売上高 :268,983千ドル(2000年12月期) 7.主要事業所 :Kentucky Plant, New Orleans Plant, Pittsburgh Plant 8.研究所 :Pittsburgh 9.従業員数 :1,000名 (2000年12月末現在) <東洋カルゴン株式会社> 1.本社所在地 :東京都港区赤坂1-6-8井上赤坂ビル 2.事業概要 :活性炭の輸入・販売及びリース、活性炭の再生 活性炭吸着ユニット及びシステムの販売 3.設立 :1979年1月 4.資本金 :2.5億円 5.総資産 :14億円 6.売上高 :14億円(2001年12月期) 7.工場 :福井工場(福井県坂井郡三国町) 8.研究所 :同上 9.従業員 :22名 (2001年12月末現在) <合弁新社の概要> 1.社名 :未定 2.発足時期 :平成14年7月1日(予定) 3.事業統合時期:平成14年7月1日(予定) 4.本社 :東京都(予定) 5.工場 :黒崎(三菱化学社黒崎事業所内)、福井(東洋カルゴン福井工場) 6.社長 :未定 7.資本金 :未定(三菱化学51%、カルゴン49%)(予定) 8.事業内容 :活性炭の生産、販売、再生 関連した装置・システムの販売及びサービス 9.年間売上高 :約70億円(予定) |