2020年07月15日
九大、昆虫の羽が一瞬で開く「折り畳み構造」解明
【カテゴリー】:行政/団体
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昆虫の翅(羽)が一瞬に“ 開いたり閉じたり ”できる「折り畳み構造」は、一体どのようにできているのか、という研究結果を九州大学の研究チームがまとめた。

対象に取り上げたのは昆虫界でも最もコンパクトなハサミムシ。
九州大学大学院 芸術工学研究院の斉藤一哉講師らは、このハサミムシの「扇子」の展開図を調べた。オックスフォード大学自然史博物館の研究者らとともに、この翅の複雑な折り畳みパターンが極めてシンプルな幾何学的なルールで作図できることを明らかにした.

研究には、マイクロCTによる折り畳み状態の翅の3次元形状解析に加え、日本の伝統文化である折り紙の幾何学を応用した.

今後は、この折り畳みの優れた特性を、人工衛星用太陽電池パネルなどの宇宙展開構造や建築物、傘や扇子などの日用品まで、サイズや形状の異なる様々な製品に応用することが可能になる。
研究は日本学術振興会 科学研究費助成事業の支援を得て行った。

研究成果は近く、 Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America (米国科学アカデミー紀要)オンライン速報版に掲載される。