2020年07月20日 |
東北大、保たれた心不全に世界初「超音波治療」開発 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:東北大学 |
心不全には2つのタイプ、つまり心臓の収縮力(ポンプ機能、左室駆出率)が低下した心不全(HFrEF)と、保たれた心不全( HFpEF)とがある。前者の HFrEFに対する薬剤は数多く開発されてきたが、後者の HFpEFに有効な薬剤はまだ開発されておらず、世界的に大きな課題となっている。 東北大学 大学院 医学系研究科の下川 宏明 客員 教授 (循環器内科)らの研究グループは20日、低出力パルス波超音波( low-intensity pulsed ultrasound:LIPUS)が マウスの HFpEFモデルに有効かつ安全であることを示す詳細な作用機序を明らかにしたと発表した 。 同研究は、未だ有効な治療法が開発されていない ヒトの HFpEFに対して LIPUS治療が有効である可能性を示唆しており、薬物を使用しない世界初の革新的な治療法になると期待される 。 本研究成果は 7月19日付(英国時間)に、欧州心臓病学会誌「Cardiovascular Research」誌にオンライン掲載された。 <用語の解説> ◆左室駆出率とは :心臓が1回の収縮で拍出する血液量を、心臓が最も拡張したときの容積を100%として表した値。左心室の収縮力(ポンプ能力)の指標。ヒトの正常値は 50~80%。 ニュースリリース参照 https://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv-press20200720_04web_HFpEF.pdf |