2020年10月07日 |
東北大、乳清タンパク質の新たな効能を発見 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:東北大学 |
東北大学 未来科学技術共同研究センターの野々垣勝則教授らは7日、高脂肪食をマウスに与えると、肥満・糖尿病を来たす前に、早期から血中FGF21濃度が増加することを明らかにしたと発表した。 肝臓から分泌されるホルモンFGF21が肥満・2型糖尿病を誘発する食習慣で早期に増加することをつかんだ。 このことから、ホルモンのFGF21は肥満・2型糖尿病の発症を促す食習慣を反映するバイオマーカーとして期待される。 また今回、末梢由来セロトニン分泌を遺伝子工学的に抑制させたマウスでは肝FGF21の発現と血中FGF21濃度が低下することも判明した。 さらに高脂肪食とともに乳清タンパク質のホエイプロテインをマウスに投与すると、高脂肪食による末梢由来のセロトニンと肝臓由来のFGF21の分泌増加が抑制され、インスリン抵抗性と高血糖が改善された。 これらの所見から、ホエイプロテインは末梢由来のセロトニン分泌を抑制し、肝臓からFGF21分泌を抑制することで、インスリン抵抗性を改善し、高血糖を抑制することが示唆された。ホエイプロテインの摂取は食事性糖尿病の発症を予防することが期待される。 同研究成果は「Scientific Reports」に9月25日に掲載された。 |