2020年10月08日
東北大「亜硝酸塩は口腔疾患の予防に寄与」
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:なし

東北大学大学院 歯学研究科の髙橋信博教授(口腔生化学)らの研究グループは、口腔内における亜硝酸塩産生活性は個人差が大きいこと、舌苔よりも歯垢で高いことなどを明らかにしたと発表した。また、これらの亜硝酸塩産生には、口腔アクチノマイセス属、シャーリア属、ベイヨネラ属、ナイセリア属、ロシア属などの口腔常在細菌として知られる細菌群が主に関わっていることもわかった。

近年、口腔内細菌により、緑黄色野菜や唾液に含まれる硝酸塩が代謝されて抗菌作用・血管拡張作用を持つ亜硝酸塩が生じ、それが、う蝕といった細菌性口腔疾患や循環器疾患などの予防に寄与している可能性に注目が集まっている。しかし、その産生に関する詳細は不明な点が多いままだった。

研究グループは今回、口腔内の亜硝酸塩産生活性は、全体として個人差が大きいこと、また舌苔よりも歯垢において高いことを解明した。

同研究成果は、10月6日付で「Scientific Reports」誌に掲載された。


ニュースリリース参照
https://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv-press20201007_01web_oral.pdf