2020年11月05日
デンカ、窒化珪素増強 XEV・5G需要取り込み
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:デンカ
窒化珪素

デンカは5日、xEV(次世代自動車)向け放熱材料の事業強化の一環として、大牟田工場(福岡県)で製造する窒化珪素の生産能力を現行比から約3割増強し、機能性セラミックス事業を強化すると発表した。

窒化珪素とは熱的・機械的特性に優れた代表的なエンジニアリングセラミックの一つで、同社は生産能力、市場シェア共にトップクラスの位置を占める。

xEVの普及に伴い、放熱材料市場の伸長だけでなく、車載部品の高性能化により、高熱伝導性や高信頼性等、その要求水準が飛躍的に高まっている。

同社の窒化珪素は、高熱伝導性をはじめ強度、耐摩耗性に優れ、車載駆動用インバーター向けのほか風力発電向けベアリングボール、半導体製造装置などの構造材用途で需要を伸ばしている。今回の増強で、さらなる安定供給体制の維持・強化を図る。

また同社は、xEV分野では今後需要の増加が見込まれるリチウムイオンバッテリー向け超高純度アセチレンブラック事業を展開している。引き続き安定供給に努めるとともに、5G 用途のLCP フィルムや低誘電絶縁材料(LDM)等、機能性セラミックス以外の新素材開発にも積極的に取り組む。環境・エネルギー分野において2022 年度の営業利益200 億円達成を目指す。


ニュースリリース
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1604544217.pdf