2020年11月25日
デンカ、2050年「カーボンニュートラル実現」へ
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:デンカ

デンカは25日、2050年のカーボンニュートラル実現を目指して環境経営を強化すると発表した。
同日開催の「エコプロ Online 2020」に、カーボンニュートラルを柱とする同社グループの環境経営戦略を独自の環境製品・技術とともに紹介する。

2016年のパリ協定発効後、世界各国で温室効果ガス排出削減への取り組みが進められている。

デンカは2050年度までに温室効果ガスの実質排出量85%削減(2013 年度比)を目指して、水力発電所の増設や、国内主力工場への高効率ガスタービン発電機の導入などを計画してきた。

こうした中、日本政府が今回、2050 年のカーボンニュートラルを宣言。これまでの「低炭素」から「脱炭素・カーボンニュートラル」へ大きく舵を切った。

同社はこれを契機に、世界が直面する課題に対し社会的責務を果たすべく、2050 年のカーボンニュートラル実現を目指すことにした。製品のトータルライフサイクルまで視野に入れ、以下4つの取り組みを加速する。

(1)水力を中心とした再生可能エネルギー比率の拡大
(2)CO2 の回収・固定化・有効利用を図る革新技術:CCUS(注)の開発と実装展開
(3)当社の特色を活かした環境貢献製品や環境負荷低減技術の開発・提供
(4)プラスチックを資源として循環利用するケミカルリサイクル技術の実装展開


<用語の解説>
◆CCUSとは:Carbon Dioxide Capture, Utilization and Storage(二酸化炭素回収・有効利用・貯留)の略。
プラントで発生する排ガスに含まれるCO2 を他の成分と分離して回収し、大気への放出を防ぐ技術。
回収したCO2 は、地中や海底に貯留するほか、化学品や燃料を作るための原料として再利用する等の検討が官学共同で進められている。

<ニュースリリース参照>
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1606273210.pdf