2020年11月27日
東ソー、CO2とケイ素からポリカ原料を高効率合成
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:東ソー

産業技術総合研究所と東ソーは27日、CO2とケイ素化合物を原料として、 ポリカーボネートやポリウレタンの原料となる「ジエチルカーボネート」を効率的に合成する触媒技術を開発したと発表した。

今回、CO2とケイ素化合物(テトラエトキシシラン)を原料として、ジエチルカーボネートを合成する新たな触媒 反応を見 いだした。

この反応は水を副生しないため、触媒が長寿命化し、高い反応効率が実現できた 。
この 技術が実用化されれば、CO2を炭素資源 として再利用するカーボンリサイクル社会への貢献が期待できる。

同研究成果は、11月24日に 「 Chemistry Europe 」 が発行する「 Chem Sus Chem 誌」のオンライン速報版で公開された 。


<用語の解説>
◆テトラエトキシシラン:ケイ素原子(Si)にエトキシ基(C2H5O-、EtO-)が四つ結合した構造のケイ素化合物。オルトケイ酸テトラエチルとも呼ばれる。現在、四塩化ケイ素または金属ケイ素とエタノールとの反応で工業的に製造されている。産総研はNEDOの「有機ケイ素機能性化学品製造プロセス技術開発」(2014~2021 年度)の中で、砂などの安価で豊富に存在するケイ素資源から直接製造する技術開発に取り組んでいる。


ニュースリリース
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1606456985.pdf