2020年12月11日
産総研、6G向けセラミックデバイス/ロードマップ
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:産業技術総合研究所

産業技術総合研究所は10日、第6世代移動通信システムの実現に必要なセラミックデバイスに必要となる材料スペック達成に向けたロードマップを策定し希望者への開示を開始したと発表した。

2019年に運用が開始された第5世代移動通信システム(5G)の後継となる。世界各国間の競争も激しく、さまざまなコンセプトが発表されている。

だが、一方で、6Gを実現するための材料スペックについてはこれまで議論されてこなかった。

本年6月に総務省より「Beyond 5G推進戦略 /6Gへのロードマップ」が公開されたが、主に6Gがもたらす社会像や、施策などが報告されただけで、具体的な材料スペックへの言及はされてない。

6Gでは通信に用いられる電磁波の周波数は100GHzを超えることが予想されており、材料に求められる誘電率や導電率などの特性はこれまでにない高い性能が求められると予想されている。中でもセラミックスは熱膨張率が小さく、熱伝導率が高いという特徴を備えており、6Gデバイス材料の中で重要な役割を担うことが期待されている。

産総研では、6Gに求められるセラミックデバイスのための材料開発のロードマップを材料・化学領域、計量標準総合センター、エレクトロニクス・製造領域の総力をあげて策定し、いち早く開示する方針だ。