2021年01月14日 |
京大、化合物の薬理作用を予測する技術を開発 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:京都大学 |
京都大学大学院 薬学研究科の金子周司教授らの研究グループは13日、深層学習技術の一手法であるグラフ畳込みニューラルネットワークを用いることで、医薬品の作用標的として特に重要な127種類のタンパク質に対する親和性を化合物の構造情報から予測できる手法を開発したと発表した。 さらにこの手法により、抗うつ薬の作用点として知られるセロトニントランスポーターに強く作用する化合物を特定し、その化合物がマウスで抗うつ作用を示すことを見出した。 これらの結果は、構築した予測モデルの高い妥当性を示していると考えられる。 同成果により、目的とする(あるいは目的としない)タンパク質への親和性が計算機上で予測可能となり、目標としていないタンパク質への作用の開発過程における予測・予防や既承認医薬品のドラッグリポジショニングへの応用が期待される。 同研究成果は、2021年1月12日に、国際学術誌「Scientific Reports」に掲載された。 |