2021年01月28日 |
産総研、IoT対応の小型放射線線量計 開発 |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:産業技術総合研究所 |
東日本大震災による福島第一原子力発電所の事故から間もなく10年になるが、産総研 放射線標準研究グループの鈴木良一 首席研究員らは27日、2年以上電池交換が不要で、多数の線量計の管理が可能なIoT対応の小型放射線線量計を開発したと発表した。 同原発の事故当時、産総研が開発した低消費電力放射線線量計の技術と、最新のIoT技術を融合して、電池の消耗をほとんど気にせずに放射線量の時間推移を線量計本体のディスプレーやスマートフォンなどの情報端末で直接確認できる。 ボタン電池1個で連続2年以上使用できる。また、千個以上の線量計に対応できる専用の無線機構と光通信機構の組み合わせにより、効率的な校正による正確性の維持が可能になる。 多数の線量計のモニタリングデータの分析により、有効な放射線被ばく低減対策をとることが可能になる。 今後、原子炉の解体作業が本格化する中で、地元住民らの放射線量のモニタリングに生かされると期待される。 同技術の詳細は、2月1日~5日、ウェブ開催される2020年度計量標準総合センター成果発表会で発表する。 |