2021年01月28日 |
富士フィルム富山、新規放射性医薬品 申請 |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:富士フイルム富山化学 |
富士フイルム富山化学は28日、新規放射性医薬品「F-1614」(一般名:3-ヨードベンジルグアニジン)について、褐色細胞腫・パラガングリオーマの治療薬として厚労省に製造販売承認申請を行ったと発表した。 褐色細胞腫は副腎髄質に、パラガングリオーマは副腎外の傍神経節にそれぞれ発生する神経内分泌腫瘍。国内患者数は約3,000名と推定され、希少がんに分類されている。 多くは外科的切除により完治するが、転移や局所再発、あるいは手術不能となるような難治性の褐色細胞腫・パラガングリオーマの場合は、有効な治療法がないため、アンメットメディカルニーズが高い疾患とされている。 「F-1614」は、副腎髄質ホルモンのノルアドレナリンの類似物質である3-ヨードベンジルグアニジン(MIBG)に放射性ヨウ素(131I)を結合させた治療用放射性医薬品で、ノルアドレナリンと同様のメカニズムで腫瘍に特異的に取り込まれ、131Iから放出されるβ線によって腫瘍細胞を傷害し、治療効果を発揮する。 富士フイルム富山化学は、2018年より褐色細胞腫・パラガングリオーマの患者を対象に「F-1614」の臨床第2相試験を国内で開始。今回の試験で有効性および安全性を確認できたことから同剤の製造販売承認申請を行った。厚労省からは希少疾病用医薬品に指定されている。 |