2021年03月02日 |
デンカ、米EPAのクロロプレン毒性評価見直し進展 |
【カテゴリー】:環境/安全 【関連企業・団体】:デンカ |
デンカは2日、米国子会社のデンカ・パフォーマンス・エラストマー社(DPE)が2019年に米国環境保護庁(EPA) に提出した、クロロプレン(CR)モノマーの健康への影響を研究する最先端の生理学的薬物動態(PBPK)モデルにもとづく評価手法について、EPAの査読プロセス(評価)が終了したと発表した。 DPEはEPAの提案を踏まえて、2018 年に提出した毒性評価の「再考要請(Request for Correction/RfC)」を取り下げ、新モデルによる「見直し要請(Request for Correction/RfC)」を今後数カ月以内に提出する。 今回モデルの試算によると、EPAが2010 年に策定したCRモノマーの毒性評価は、本来の数値より約130 倍過剰に評価されていた。 EPAも今回のRfCについて、毒性評価への適切なプロセスであるとする見解を示している。 ピッツバーグ大学の研究者らが最近まとめた疫学的研究によると、米国でCRモノマーを取り扱う施設で従事した作業員約7,000 名を70 年近くにわたり追跡調査した結果、肺がんおよび肝臓がんによる死亡率は、CRモノマーへの曝露と関連がないと結論づけられた。またルイジアナ州腫瘍統計局による調査では、DPE ポンチャートレイン工場のある地域の発がん率は、同州全体の発がん率に比べ大きな差異は見られなかったと公表している。 PBPK モデルによる試算結果はこれらの報告とも整合している。 ニュースリリース https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1614646183.pdf |