2021年03月04日 |
日本人に特有の認知症関連遺伝子座位群 発見 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:東北大学 |
国立長寿医療研究センター、新潟大学、東北大学などの共同研究チームは、日本人および欧米人の遺伝的多型情報を基にアルツハイマー病(AD)の新規関連遺伝子座位群を発見したと発表した。日本人に特有の新規アルツハイマー病関連遺伝子座位群を同定 した。 研究チームはまず、日本人のAD患者3,962人と認知機能正常者4,074人の全ゲノムにわたる一塩基多型を用いたゲノムワイド関連解析(GWAS)を行い、第4染色体上( FAM 47E 領域)に日本人に特有なAD関連を示す新規遺伝子座位を同定した。このゲノムワイド遺伝子型データの取得には、東北大学が開発したジャポニカアレイが使われた。 さらに、国際アルツハイマー病ゲノムプロジェクト( IGAP )の統計データを用いて、民族集団横断型メタ解析(異なる民族集団のGWASデータを統計学的に統合解析する)を実施し、第6染色体上( OR2B2 領域)に新規関連遺伝子座位を同定した。 この2座位に加え、統計学的にADと示唆的な有意性を示す9座位の疾患関連候補座位を同定した。 今後、アルツハイマー病の関連分子の同定と病因解明から治療薬開発に貢献すると期待される。 同研究成果は科学雑誌 Translational Psychiatry」に、2021年3月3日付で掲載された。 ニュースリリース参照 https://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv-press20210302_04web_alzheimer.pdf |