2021年03月08日
京都府大、アサガオが真っすぐ伸びる仕組み解明
【カテゴリー】:ファインケミカル
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 京都府立大学の武田征士准教授、奈良先端科学技術大学院大学の津川暁特任助教らの研究グループは8日、アサガオの花びらが折れ曲がる「台咲(だいざき)」系統を材料に、花びらが真っすぐに伸びる力学的な仕組みを明らかにしたと発表した。

 花器官表面にあるミクロ構造「分泌腺毛」が、器官どうしの摩擦を軽減することで、狭いつぼみの中でも花びらが伸長できることも分かった。将来この仕組みを応用し、観賞用の花の形を自在に制御する園芸技術につながる可能性がある。

 今回研究には、江戸時代に中国から伝わった、変化アサガオ(アサガオの突然変異体)を材料に使用した。
花弁とがく片の表面にある分泌腺毛が、花器官どうしの摩擦を軽減することで、狭いつぼみの中で花びら(花冠)が真っすぐに伸長する。

 分泌腺毛の役割として、病害虫に対する物理・化学的防御が広く知られていたが、今回「花器官どうしの摩擦の軽減」という力学的機能を初めて解明した。

同研究成果は、国際学術誌「Communications Biology」に掲載された。