2021年03月15日 |
東ソーのジルコニア生産技術に「市村賞」 |
【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:東ソー |
東ソーは15日、「革新技術による微細組織制御 ジルコニアの事業化と新展開」で(公財)市村清新技術財団が主催する「第53回市村産業賞」功績賞を受賞したと発表した。 1980 年代に開発された高強度ジルコニアは、セラミックスの主成分として期待されたものの、品質の安定化や量産化が困難だった。 東ソーは、これに代わる微細組織制御ジルコニア(Microstructure-Controlled Zirconia : MCZ)を開発。品質安定性に優れた同粉末の高生産性プロセスを確立した。 次に、粒界ナノ構造・ナノ化学制御技術により広範な用途に使用できるように機能を強化した、高耐久性及び超高耐久性を特長とする次世代MCZ を開発し、さらに高強度を維持して靭性を大幅に向上させた次世代MCZ の創出に成功した。 このような長年の研究開発で生まれた革新技術は、ジルコニアの素材としての可能性を大幅に広げ、様々な分野での用途開発を加速させた。光接続部品、粉砕・分散メディア、審美歯科材料等で実用化され、市場形成を大きく進展させた。 これにより、日本だけでなく世界の歯科市場など各産業に大きく貢献した。引き続き高度な信頼性が要求される広範な分野での展開が期待されている。 市村産業賞は、リコー三愛創業者である市村清氏の昭和38年春の紺綬褒章受章を記念して創設された。優れた国産技術の開発と産業の発展に功績のあった技術者を表彰する制度。 市村賞は、同社の無機材料研究所 副理事 上席研究員 松井光二と、高機能材料事業部 執行役員 高機能材料事業部長の大道信勝氏、元副理事でOBの大貝理治氏がそれぞれ受賞した。 ニュースリリース参照 https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1615789570.pdf |