2021年03月15日 |
丸紅、英国でEV車載電池利用へ実証実験 開始 |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:丸紅 |
丸紅は15日、英国で協力パートナーとともに、EVの車載蓄電池を利用した建物向けと電力系統向けサービスの実証実験を開始すると発表した。 EVの車載蓄電池に太陽光発電などの分散型電源から余剰となった電力を蓄電し、ビル等の建物に最適なタイミングで電力を供給するサービス(Vehicle to Building)と、電力系統向けに周波数制御や需給バランスの調整を行うサービス(Vehicle to Grid)の商業化検討を進める。 英国は、2019年6月に国全体の温室効果ガス排出量を2050年までに実質ゼロとする目標を法制化し、低炭素社会の実現に向けた様々な政策立案を進めている。 電力業界では従来の大規模発電所で発電する電力を需要家が消費する片方向の供給構造から、需要家自身が再生可能エネルギー発電設備を保有し発電する電力を自己消費するとともに、余剰時に売電・不足時に買電する双方向の供給構造への変化が見られる。 また、洋上風力発電は、発電量が天候などの自然条件により変動する大規模再生可能エネルギーの導入が拡大していることから、電力需給調整による電力系統安定化のニーズが高まっている。 自動車業界では、ガソリン・ディーゼル車の新車販売を2030年から禁止する方針だ。EVの更なる普及が予想されるものの、EVを利用した住宅、ビル、事務所等への電力供給・エネルギーマネジメントへの提供ニーズが高まる見込みだ。 |