2021年03月25日
東北大、タンパク質の配送異常排除の構造解明
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:東北大学

東北大学大学院 薬学研究科の稲田利文教授らの研究グループは24日、翻訳の伸長異常を感知する品質管理機構の新たな細胞内機能を解明し、翻訳の伸長段階で分泌系タンパク質の配送異常を早期に識別し、予防的に排除する仕組みを解明したと発表した。

膜タンパク質などの分泌系タンパク質の大部分は、共翻訳的に小胞体へと配送される。この配送に異常が生じると、細胞質でのタンパク質の凝集体形成やミトコンドリアへの誤配送によるミトコンドリアの機能不全が引き起こされる。

様々な神経変性疾患の脳内病理解析では、共通して不良タンパク質の凝集体が観察される。
同研究成果は、神経変性疾患の原因となる不良タンパク質の合成を効率的に抑制する治療薬の開発に貢献すると期待される。

この研究成果は、米国科学誌3月24日付「Cell Reports」(日本時間)にオンラインで掲載された。


ニュースリリース参照
https://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv-press20210324_04web_protein.pdf