2021年04月02日
日鉄ケミの新規炭素材料、トヨタ「MIRAI」採用
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:日鉄ケミカル&マテリアル

日鉄ケミカル&マテリアルは2日、独自開発した多孔質炭素材料「エスカーボン/MCND 」(商品名)について、このほど量産プロセスを確立し、トヨタ自動車の新型燃料電池車(FCV)「MIRAI(ミライ)」のカソード電極用の触媒担体として採用されたと発表した。

多孔質炭素材料は、自然科学研究機構 分子科学研究所(愛知県岡崎市) 西信之名誉教授 との共同研究によって開発し、 2013年からサンプルワークを進めてきた。

さらに、新型MIRAIの FC(燃料電池)スタックの小型化・高性能化に大きく寄与したこと が評価され、プロジェクト表彰( 技術の部 )を受賞した。

脱炭素・水素利用拡大の動きは近年、世界規模で進んでおり、 自動車用途をはじめとする燃料電池市場は今後も成長が見込まれている。 同社はFCVの普及、水素社会の実現に貢献するとともに、より幅広い分野への応用、展開を図っていく方針だ。

<用語の解説>

■FCスタックとは :
 水素と酸素の化学反応を利用した発電装置。新型MIRAIでは、2枚1組のセパレータで構成されたセルを330枚組み合わせ、そこで作り出す電気により駆動モータを回して走行する。


ニュースリリース
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1617345377.pdf