2021年04月05日 |
東大など「無線周波数利用効率の向上技術 開発」 |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:東京大学 |
東京大学、早稲田大学、富士通、日立製作所の4機関は、IoT機器の普及や活用サービスの拡大に向けて、総務省委託研究「IoT機器増大に対応した有無線最適制御型 電波有効利用基盤技術の研究開発」の技術課題の1つである「有無線ネットワーク仮想化の自動制御技術」開発実証実験を2020年11月から21年3月25日まで実施し、無線周波数の利用効率向上効果を確認したと発表した。 製造現場のスマート化や設備メンテナンスなどさまざまな分野でIoT活用が進む中、高精細映像や多数のセンサーデータを伝送するために高速かつ低遅延な通信を可能にするプライベートLTEやローカル5Gなどの利用が検討されている。一方、それらの無線通信の効率的な利用が課題となっており、ネットワークの負荷を柔軟に制御できる技術の確立が期待されている。 しかし、従来のネットワーク仮想化技術では、さまざまなIoTサービスごとにそれぞれ独立してネットワークリソースが使われているため、ネットワーク全体に対してバランスのよいリソース配分ができておらず、無駄にリソースを消費してしまうという課題があった。 この問題を解決するために、研究開発では、有無線ネットワークにおいて、トラフィックの混雑状況や利用者からの要求に応じて、オンデマンドで仮想的にネットワークリソースを割り当てる自動制御技術を開発した。その効果検証の結果、無駄なリソース消費を抑えることで、本技術の適用前と比べて、無線周波数の利用効率を大幅に向上できることを確認した。今後、プライベートLTEやローカル5GなどIoTに関わる幅広い分野への本技術の適用をめざす。 ■実証実験の内容 東京大学の構内に構築されたプライベートLTE(sXGP*2)の環境を利用して、各機関が開発した技術を統合した検証を行った。実証実験では、ネットワークに流れるトラフィック全体の増減などの傾向をIoTサービスごとに分割して分析することで、トラフィックモデルやデータの冗長性などの情報を取得し、それらの情報に基づいて、以下3つの技術を連動させ、無線周波数の利用効率の向上効果を確認した。 (1)IoT指向ネットワークオーケストレーション技術 (2)IoT指向ファンクションオーケストレーション技術 (3)IoT有無線ネットワークのスケーラブルリソースプーリング自動化技術 (注:以下、実験の内容はニュースリリースにあります) 早稲田大学ホームページ参照 https://www.waseda.jp/top/news/72263 |