2021年04月07日 |
東北大、世界初・カルシウムイオン電池材料開発 |
【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:東北大学 |
東北大学 材料科学高等研究所の折茂慎一所長らのグループは7日、資源性に富むカルシウムに注目して、カルシウムイオン電池用の新規電解質として、水素とホウ素から形成された水素クラスターを含む錯体水素化物を新たに開発し、高い伝導率が得られることを発見したと発表した。 水素クラスターを用いた新たなカルシウムイオン電池用の電解質を開発した。 さらに、カルシウムイオン電池としての応用に向けて、2種類の溶剤を混合することで、このカルシウム錯体水素化物を溶剤中に高濃度で溶かし込むことに成功した。 得られた電解液は、「高いイオン伝導率」および負極・正極に対する「高い電気化学安定性」を有するとともに、カルシウムイオン電池の寿命向上に優位な“フッ素フリー”の世界初の電池材料といえる。 同研究成果は4月6日付(現地時間)の英国科学誌「Scientific Reports」オンライン版に掲載された。 <用語の解説> ◆水素クラスター: 中心原子に複数の原子が結合した分子構造を持つイオン。「CB11H12」の場合、1個のCと11個のBが中心原子、12個のHが複数の原子に相当する。 ニュースリリース参照 https://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv_press20210406_03web_Li.pdf |