2021年04月09日 |
奈良女大など、ダムの河川環境と生物多様性を調査 |
【カテゴリー】:環境/安全 【関連企業・団体】:北海道大学 |
奈良女子大学の片野泉准教授をはじめ、北海道大学、熊本大学、兵庫県立大学、徳島大学の5大学の研究チームは9日、ダム湖内の堆砂対策として全国のダム河川で実施されている「ダム下流域への置き土」(土砂還元)が、河床環境の改善だけでなく、生物群集や生物多様性を改善することを初めて定量的に検証したと発表した。 同研究により、ダム河川における「土砂還元」事業は生物の個性豊かな川づくりを可能にすると期待できる。また劣化した河川生態系を改善するには適切な土砂量が重要であることを指摘した。 同研究成果は、4月8日(日本時間)、英国科学誌「Scientific Reports」にオンライン掲載された。 日本は世界有数のダム大国で、国内には約2,700基のダムが設置されている。下流域での土砂還元は、当初は湖内堆砂対策として行われ、河川生物に及ぼす影響は不明のままだった。 研究チームは、阿木川ダム(岐阜県)下流で野外調査を行い、18の環境要因、220 分類群・26万個体以上からなる底生動物群集の構造を詳細に比較した。 ニュースリリース参照 https://www.hokudai.ac.jp/news/pdf/210409_pr02.pdf |