2021年04月19日
三洋化成、「全樹脂電池」が国連認証取得
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:三洋化成

 三洋化成工業は19日、次世代型リチウムイオン電池「全樹脂電池」を開発する持分法適用会社のAPB 社(本社:東京都千代田区、堀江英明社長)が、国連勧告輸送試験である「UN38.3」の認証を取得したと発表した。
 
 電池は約3KWh。重さ約15kgで、サイズは400×400ミリ。厚さ1.2mm の大型セルを40 枚積層した大型全樹脂電池モジュール。

 APBは、全樹脂電池(All Polymer Battery)の製造及び販売を行うスタートアップ企業で、全樹脂電池はAPB の堀江英明社長と三洋が共同開発したバイポーラ積層型のリチウムイオン電池。

 三洋化成が高分子設計技術を生かして開発した樹脂に特殊な被覆を行い、樹脂集電体に塗布することで電極を形成する。従来のリチウムイオン電池と比べて工程が短縮化し、製造コスト・リードタイムの削減を実現した。部品点数の少ないバイポーラ積層型のため、電極の厚膜化が容易で、セルの大型化を可能にした。

 APBは今回の認証取得を受けて、定置用途およびモビリティ用途向け蓄電池システムの展開をさらに加速する。


ニュースリリース
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1618807357.pdf