2021年04月22日 |
産総研「酸化反応で規則正しい分子を形成」 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:なし |
東京大学、物質・材料研究機構(NIMS)、産業技術総合研究所の共同研究グループは21日、独自に開発した強力な酸化力を有する「ラジカル塩ドーパント」を高分子半導体に作用させると、共結晶構造が自発的に形成されることを発見し、従来よりも高い結晶性と伝導特性を有する導電性高分子の開発に成功したと発表した。 同研究は、科学技術振興機構(JST)戦略的創造研究推進事業(さきがけ)研究領域「超空間制御と革新的機能創成」の研究課題「分子インプランテーションによる超分子エレクトロニクスの創成」(研究者:渡邉 峻一郎 東京大学大学院准教授)の一環として行われた。 研究成果は、国際科学雑誌「Communications Materials」2020年4月21日版に掲載される。 (用語の解説) ◆ラジカル塩ドーパント : 強力な酸化力を有するラジカルカチオン(陽イオン)と電荷を補償するアニオン(陰イオン)からなる塩を、ラジカル塩ドーパントという。今回、TBPA-TFSIを新規に合成した。さまざまな合成化学の反応でも使用されるマジックブルーと呼ばれる酸化剤が代表的なラジカル塩ドーパントである。 |