2002年03月15日
宇部日東化成、韓国へ光通信ケーブル用資材「ラセンコンポーズ」技術供与
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:宇部日東化成、三井物産

 宇部日東化成は15日、韓国の通信ケーブル会社、慧星C&C社に技術供与した光通信ケーブル用資材「ラセンコンポーズ」の需要が順調に拡大する見通しだと発表した。
 
 韓国の光ケーブルは韓国テレコム(KT)が中心になって敷設している。韓国の光ケープルはルース型光ケーブルが現在主流だが、KTは1990年頃から日本同様なスロツト型光ケーブルの研究及び試験をしており、同時期に韓国電線大手4杜もスロット型光ケーブルの集合機を導入し立ち上がりを期待していた。なお、そこに使用されるスロツトは宇部日東化成(UNK)が輸出供給していた。
 
 昨年多心光ケーブルの敷設工事費でルース型よりも経済的に優位なスロット型光ケーブルがKTで一部採用され、今年はその拡大が期待されている。また、韓国電線大手もスロット集合設備を稼動させるべく、KTあるいはその他ユーザ一に採用を積極的に働きかけている。
 
 こうした背景から、安価な韓国内製スロットに対する要求が高まり、スロット供給メーカー慧星C&C(HCC)が出現した。HCCは本格的な生産機を保有し技術も習得しつつある。そこで、UNKはスロット型光ケーブルの韓国内でのスムーズな立ち上がりを支援し普及を促進するため、2001年12月27日にHCCとの間で、技術供与及び製造委託に関する契約を締結した。
 
 今後UNKは韓国内でのスロット型光ケーブルの普及について、HCCを全面的にパックアップするとともに、日本での需要変動及び海外での新規需要に対してはUNKのOEMで対応していく。また、今後の需要動向によってはUNKのスロット(ラセンコンポーズ)を販売している三井物産を含めた合弁会社設立を視野に入れた関係を考えているという。
 
<慧星C&Cの概要>

会社名:慧星C&C株式会社(HYESUNG CABLE & COMMUNICATION)
代表者:代表社長 Kim Kwang Baik(金光伯)
本社工場:325-21,Kisanri Samgi-myoun,Iksan-city,Cheollabuk-do,KOREA(大韓民国 全羅北道 益山市 二箕面 箕山里 325-21)
営業所:252-5,Kongduck-dong,Mapo-ku,Seoul,KOREA
設立年月日:1991年1月23日
資本金:21億ウォン
売上高:80億ウォン(2001年)
主生産品:野電線(WD-1/TT)、ジャンパー(PE、PVC、NY)、TOV、ドロップワイヤー、通信ケーブル(F/S)、スロットコア